著者:ルナ🇯🇵 紹介チーム:スイス代表
スイス代表の特徴
このチームはどの大会に出場しても常に安定した成績を収める優等生タイプの代表チームです。
バロンドール級と呼べるクオリティを持った選手はいないかもしれません。
しかし、近年のスイス代表というチームは決して大崩れすることはありません。
カタールワールドカップではポルトガル相手に大敗してしまいましたが、このチームはポルトガルとは相性とてもが悪いことが歴史で証明されているのでこの敗戦は評価から除外してもいい。
華やかではないが、我慢強く戦い、勝ち点をもぎ取ることが出来る。
これがこのチームの本当の姿です。
ワールドカップでは過去5大会で4度のノックアウトステージ進出
前回のEUROでは、優勝候補筆頭に挙げられていたフランス代表とベスト16で対戦し、みごと勝利を収めています!
カタールワールドカップ終了後、大幅なフォーメーション変更やエースのエンボロが怪我で離脱といったことががあったにも関わらず、今日に至るまでわずか1敗していないことはこのチームに底力があることを証明しています。
チームの中心はジェルダン・シャチリやグラニド・ジャカといった30代の世代です。
この顔ぶれは長年変わらず、連携面では何の心配もないチームです。
フォーメーション
今までのスイスといえば4バックを高頻度で採用し、時折3バックも併用するという戦い方をしてきましたが、最近は3バックを採用する頻度が増え、本戦でも3-4-3や3-5-2といったフォーメーションを使って戦うことが予想されています。
キーパーには世界最高クラスのゾマーが構えています。
何一つとして心配することがありません。
3CBも非常に硬い。
マンシティのアカンジ
ニューカッスルのシェア
メンヒェングラートバッハのエルヴェディ
トリノのリカルド・ロドリゲス
などなど経験豊富な選手が揃っていますのでここも心配はいりません。
ピッチ中央には10番のジャカがタクトを振ってチームを勝利に導きます。
彼がいるといないのとではフットボールの形が全く違います。
怪我無く、喧嘩をせず、90分間ピッチに立ち続けてください!
両サイドにはタイプの違う選手を配置しています。
左サイドには快速ウィンガーのダン・ンドイ
右サイドにはセンターバックやライトバックも器用にこなせるシルヴァン・ヴィドマーがいます。
前線はもちろんシャチリが牽引します。
ヨーロッパから去った彼がこのEUROで成功できるか疑問視される声もありますが、私は何も心配していません。
このチームが苦しんでいるとき、無慈悲にゴールをこじ開けてくれるのはいつもこの男です。
長所
このチームの長所は黄金世代が未だ健在である点です。
ここで言う黄金世代とはシャチリ(32歳)やジャカ(31歳)、ゾマー(35歳)といった30代の世代を差します。
この世代は2009年U-17ワールドカップ優勝
2011年にはU-21欧州選手権準優勝といった素晴らしい実績を持っています。
黄金世代はアンダーカテゴリーで成功を収めた後も、各国のビッグクラブで成績を残し続けています。
そんな彼らが今大会もチームを率いて戦います。
さらに、今大会はこの黄金世代に加え、マンチェスターユナイテッド相手に素晴らしいゴールを決めたファビアン・リーダーもメンバーに招集されています。
2⃣0⃣ – Happy Birthday, Fabian #Rieder! 🙌🤩🎉
🔙 in #UCL 2021 vs. #ManUtd. 🚀☄🎯@BSC_YB | @nati_sfv_asf | @News_SFL pic.twitter.com/H0G4cI99y5
— UEFA.com DE (@UEFAcom_de) February 16, 2022
世代間がうまい具合に融合し、高品質なケミストリーが発生すれば、予選突破、そしてノックアウトステージでも勝ちをもぎ取ることが出来るかもしれません。
短所
このチームの絶対的な存在であるグラニト・ジャカが短気な性格であるというところ。
彼の情熱的な姿勢はチームにバフをもたらすこともありますが、良い雰囲気を台無しにしてしまうこともしばしばあります。
スイス代表にとって絶対に欠きたくない選手であるジャカが、チームで最も精神的に課題を持っているという点は明確な短所です。
能力は最上級です。どうかピッチに残り続けてほしい!
また、エースのエンボロが大怪我から帰ってきたばかりである点も不安材料です。
彼は現在、南野拓実と共にASモナコに在籍していますが、2023年夏に前十字靭帯を断裂。
ピッチに戻ってきたのは2024年4月下旬です。
5月には1年3か月ぶりのゴールを決めていますが、力はまだ戻り切っていません。
先日行われたフレンドリーマッチではメンバーに入っていませんでしたので、初戦のハンガリー戦では起用されないかもしれません。
温存しているだけなら構わないのですが、使える状態でないのであればスイス代表にとってはかなりの痛手です。
代表メンバー
GK
日本語の氏名 | チーム名 | 英語の氏名 |
---|---|---|
グレゴール・コーベル | ボルシア・ドルトムント | Gregor Kobel |
イヴォン・ムヴォゴ | ロリアン | Yvon Mvogo |
ヤン・ゾマー | インテル | Yann Sommer |
DF
日本語名 | チーム名 | 英語名 |
---|---|---|
マヌエル・アカンジ | マンチェスター・シティ | Manuel Akanji |
ニコ・エルヴェディ | ボルシア・メンヘングラートバッハ | Nico Elvedi |
リカルド・ロドリゲス | トリノ | Ricardo Rodriguez |
ファビアン・シェア | ニューカッスル・ユナイテッド | Fabian Schär |
レオニダス・ステルギウ | VfBシュトゥットガルト | Leonidas Stergiou |
シルヴァン・ヴィドマー | マインツ05 | Silvan Widmer |
セドリック・ツェジガー | VfLヴォルフスブルク | Cédric Zesiger |
MF
日本語の氏名 | チーム名 | 英語の氏名 |
---|---|---|
ミシェル・エービシェル | ボローニャ | Michel Aebischer |
レモ・フロイラー | ボローニャ | Remo Freuler |
アルドン・ヤシャリ | ルツェルン | Ardon Jashari |
ファビアン・リーダー | レンヌ | Fabian Rieder |
ジェルダン・シャチリ | シカゴ・ファイアー | Xherdan Shaqiri |
ヴィンセント・シエロ | トゥールーズ | Vincent Sierro |
グラニト・ジャカ | バイエル・レバークーゼン | Granit Xhaka |
デニス・ザカリア | ASモナコ | Denis Zakaria |
FW
日本語の氏名 | チーム名 | 英語の氏名 |
---|---|---|
ゼキ・アムドゥーニ | バーンリー | Zeki Amdouni |
クワドォ・ドゥア | ルドゴレツ | Kwadwo Duah |
ブレール・エンボロ | ASモナコ | Breel Embolo |
ダン・ンドイ | ボローニャ | Dan Ndoye |
ノア・オカフォー | ミラン | Noah Okafor |
レナト・シュテッフェン | ルガーノ | Renato Steffen |
ルベン・バルガス | アウクスブルク | Ruben Vargas |
アンディ・ゼキリ | ヘンク | Andi Zeqiri |
シュテフェン・ツバー | AEKアテネ | Steven Zuber |
注目選手
今回皆さんに注目してほしい選手はジェルダン・シャチリ
第4回限定公演では将来有望株としてファビアン・リーダーを推しましたが、今回は私にとってのアイドルであるジェルダン・シャチリのキャリアをサクっと紹介します。
まずは何も言わずこれを見てください。
Shaqiri 🤝 EURO bangers#EURO2024 https://t.co/Or8053V6Rv pic.twitter.com/s07f3RK6ko
— UEFA EURO 2024 (@EURO2024) June 11, 2024
このゴールは私が今まで見てきたどのゴールよりも美しい。
プシュカシュ賞23回分の価値があります。
ちなみにこのゴールが生まれた同時刻の日本では、私がスイス代表23番のユニフォームを着ながらモニターの前で叫んでいる様子が発見されています。
非常に誇らしい過去です。
シャチリの特徴はゴールシーンでも窺い知れるように、身体に備わっているバネの強度です。
彼はとにかく体が強い。
タックルを食らっても平気な顔で前進し、無理な体勢からでもゴールネットを揺らします。
これに加えてボールをコントロールする技術にも優れ、おしゃれな足捌きで相手を出し抜くこともできる選手です。
キャリア紹介
彼のキャリアの始まりはバーゼルです。
そこでの活躍によって世界各国のビッグクラブから目を付けられ、20歳でバイエルン・ミュンヘンに移籍。
その当時のバイエルンはロベリー時代(ロッベン&リベリー)だったため、シャチリは定位置を確保することができませんでした。
とはいえ20歳の若者が初年度からバイエルンで39試合も出場していることを鑑みると、クラブは相当な期待を彼にしていたことがうかがえます。
バイエルンで3年過ごした後、彼はインテルに移籍します。
そこでは不遇のシーズンを過ごしました。
この時期は消えた天才とも言われたりしたこともあります。
そんな苦しいシーズンを過ごした後、彼は海を渡ってイングランドプレミアリーグに挑戦。
選んだクラブはなんとストーク・シティ
彼はストークオントレントの地で3年間王様を演じました。
ゴールやアシストといった数字は大きく稼ぐことができませんでしたが、彼のプレーはイングランドの人々に大きなインパクトを残しました。
マジョルカ時代の久保建英のようなものです。
ストークでの活躍が認められ、リヴァプールに移籍。
このあたりからは皆さんも良く知るところなのではないでしょうか。
そして現在はアメリカで元気にフットボールを楽しんでいるようです。
ヨーロッパから離れたため、彼の招集を疑問視する声もありましたが、彼のプレはー未だ力強いままです。
今大会も、芯が太く力強いプレーでスイス代表をノックアウトステージまで押し上げてくれることでしょう。
同グループ情報
国名 | FIFAランク | EURO出場回数 |
---|---|---|
ドイツ🇩🇪 | 16位 | 14大会連続14回目 |
国名 | FIFAランク | EURO出場回数 |
---|---|---|
スイス🇨🇭 | 19位 | 3大会連続6回目 |
国名 | FIFAランク | EURO出場回数 |
---|---|---|
ハンガリー🇭🇺 | 26位 | 3大会連続5回目 |
国名 | FIFAランク | EURO出場回数 |
---|---|---|
スコットランド🏴 | 39位 | 2大会連続4回目 |
対戦カード
試合日 | 節 | カード |
---|---|---|
6/15(土) 22:00 | 1 | ハンガリー🇭🇺 vs スイス🇨🇭 |
6/20(木) 4:00 | 2 | スコットランド🏴 vs スイス🇨🇭 |
6/24(月) 4:00 | 3 | スイス🇨🇭 vs ドイツ🇩🇪 |
コメント
>>怪我無く、喧嘩をせず、90分間ピッチに立ち続けてください!
チームの短所として最初に取り上げられるの草
ジャカがアーセナルから退団したのは残念だったけど、薬屋で歴史に残るチームの主力として活躍して、素晴らしいキャリアを過ごしてるよね
これからもずっと気にするであろう選手の一人です。
改めてレビューみるとスイスは良いチームだなぁ
今回のユーロは寝不足が怖い笑